沖縄の未来 2013 5 6
2013年5月5日の産経ニュース電子版には、このような記事があります。
中国、尖閣の次は、「沖縄を返せ」と主張 米軍施設をにらみ揺さぶり
米国から日本への1972年5月の沖縄返還を「国際法違反だ」として、
「歴史的経緯からみて琉球(沖縄)の主権は、日本ではなく中国にある」などと、
「沖縄領有論」まで唱える動きが、中国で、じわりと広がっている。
中国政府の表だった主張ではないが、
人民解放軍幹部や学識経験者らが論を繰り広げ、国営メディアも報道。
チベット自治区をまねて、「琉球特別自治区」の設立準備を求める民間組織まで現れた。
(引用、以上)
沖縄が「琉球特別自治区」になれば、
今の知事は、当然クビになり、
中国共産党指導部が琉球自治区の支配者を派遣するでしょう。
これが、沖縄県民が望む未来なのか。
結果的に、そうなってしまう状況証拠があるでしょう。
沖縄では、反米感情が強いだけでなく、
東京の中央政府に対しても、反感が強いでしょう。
沖縄が「米軍も不要、東京の中央政府も不要」と言うならば、
将来、どうしたいのかを考えているでしょうか。
自主独立でしょうか。
しかし、沖縄方面に出撃できる中国の戦闘機は、100機以上、
さらに、沖縄に向けて発射できる弾道ミサイルは、20発から30発ぐらいあるでしょう。
このような情勢で、自主独立は、あり得ません。
よくて琉球自治区、悪ければ浙江省の一部となります。
何か勘違いして、スイスのような永世中立国を考えていませんか。
しかし、スイスは、軍事的な要塞国家です。
(「スイスの国防政策 2012 7 8」を参照)
「何もしなくても永遠に平和が続く」と考えるのは、
「見たいところは見て、見たくないところは見ない」という少女漫画の世界です。
スイスの国防政策 2012 7 8
日本の政治家の中には、
「スイスのように、永世中立国がよい」と言う人がいるでしょう。
しかし、スイスから見れば、
「そんなに軽々しく永世中立国と言ってほしくない」と怒るでしょう。
それは、スイスの歴史を見ればわかることです。
軍事の歴史では、よく言われることですが、
第二次世界大戦中、スイス軍は、
1907年のハーグ条約で定められた国際法上の「中立義務」を果たすために、
スイスの領空を侵犯する航空機があれば、
ナチス・ドイツの枢軸国側・連合国側を問わず、迎撃したのです。
その後の歴史は、連合国側の勝利に終わりました。
勝利した連合国側から、スイスは非難されたかもしれません。
いくら中立を守ると言っても、連合国側の航空機まで攻撃する必要はなかったと。
日本の政治家には、これほどの勇気と決断力があるでしょうか。
だから、スイスから見れば、軽々しく永世中立国という言葉を使ってほしくないでしょう。
現在のスイスは、まるで国土そのものが要塞化しています。
山をくりぬいて、軍事基地を建設したり、
国境近くの橋やトンネルには、爆薬を差し込む穴が開いています。
これは、有事の際に、橋やトンネルを爆破して、国境を封鎖するためです。
こうしたインフラ面の防衛だけでなく、
スイスは、徴兵制を採用しています。
各家庭には、自動小銃が貸与されています。
これは、国境の封鎖に失敗した場合は、
国民全員が、銃を持って戦うということです。
日本の政治家に、いや日本国民に、ここまでの覚悟があるのか。
アメリカによって守られた「他人任せの平和」で、
非武装中立や反戦平和を叫ぶのは、子供レベルです。
スイスのような永世中立国を目指すならば、
少なくとも国民全員が銃の使い方を学ぶべきです。